サラ金ではない金融会社の人と付き合っていたことがあります
実家が金持ちのボンボンで、年に2回、家族で海外旅行に行くのが恒例の男でした
父親のコネで入った会社で高給取りであるのに加え、生活費を仕送りしてもらっており、傍目にも余裕のある暮らしぶりで羨ましかったです
私は高校中退の通信高校卒なのですが、以前ブログに書いたことのある
「勉強出来ないなら、どうして専門学校に通ったり留学したり、自分を磨こうとしなかったの?」
とホザいた男です
私の収入の3倍近い稼ぎがあるにも関わらず、初デート以外、何もかもが割り勘で嫌になって喧嘩別れをしました
一緒にご飯を作っている際、半分にカットされたキャベツの端が痛んでいたので捨てたところ、かなりの勢いで説教された記憶があるのでドケチなのかもしれません
金銭的に辛いことを伝えても
「どうして収入を増やそうと思わないの?」
「親に出してもらうことは出来ないの?」
「転職の為にとりあえず仕事やめて私大に入れば?」
私はブラック飲食店勤務なのですが、8~17時のシフトのときには
「じゃあ17時5分に迎えに行くわ」
なんかもう全てが噛み合わなくて辛かったです
そんな秒速で帰れないと伝えると
「勤務外の労働は違法だから訴えれば勝てるよ?
弁護士に相談しない意味がわからない」
全てが正論なのですが、特に何をしてくれるわけでもなく理詰めで非難されます
腹が立って腹が立って仕方ない毎日でしたが、糸のように細いタレ目と、鼻梁が細い高い鼻と、定期的にホワイトニングに通っている綺麗な歯、落ち着いた話し方とゆったりした動作、体臭が好きでした
自分でも嫌になるくらい好みの外見に弱いです
ずっと欲しかった【ダンボー】のカイロを買ってきました
【よつばと】という漫画のキャラなのですが、普通のカイロよりも300円近く高いのです
普通のカイロはパッケージに可愛さの欠片もなかったので、300円で癒しを買ったと思えば儲けものです
このホケッとした表情に癒されます
悪意が感じられなくて好きなのです
ちゃんと中身もダンボーです
これだけでも大満足なのですが
徹底的にダンボーです
興奮しながらさっそく仙骨に貼り付けましたが、普通のカイロより小さめで、温度も控えめな気がします
寒いので2枚貼りました
威力は可愛くない方がありがたいです
使いきったら通常のカイロを購入し、ダンボーの箱に収納する予定です
そんな金融の家に泊まりに行ったときのこと
私は白いシャツワンピを着ていました
いいマンションに住んでいたので、床暖房が効いており、エアコンで秋口でも暖かく快適です
寝るときはパンイチが私のジャスティスなのですが、朝方トイレに向かうとお腹が痛かったので、寝ぼけ眼でシャツワンピを着てベットに戻ります
昼近くまで熟睡し、起きると金融はゲームに興じていました
人の家で寛ぎ過ぎたなと反省し、昼近くまで寝ていたことを謝ると、意外な返事を返されました
「そういうあからさまなのはちょっと……」
理解が追い付かなかったのですが、下半身に妙な涼しさを感じて目線を落としたところ、シャツワンピではなく金融の仕事用のYシャツを着用していることに気付きました
巷で言う【彼シャツ】は、小柄な彼女が大柄な彼のシャツをダボダボで着こなすから可愛いのです
骨格ゴリラの私が着ると普通にジャストサイズ
むしろ撫で肩の金融のシャツを怒り肩の私が着ているので、二の腕はパッツンパッツン……
どうりで寝心地が悪いと思いました
わざとではないことを懸命に説明するも
「うん……別に着てもいいんだけどね」
弁解すれば弁解するほど深みにハマります
それが直接の理由ではないと思いたいのですが、ほどなく大喧嘩をして音信不通
1ヶ月後に連絡が来ましたが
「感情の起伏が激しいし、気分で人を傷つけるようなこと言うところが苦手
自分で気付いてないんだろうけどデリカシーないよ」
とディスられて、最初以外はこっちの台詞だと腹が立ち
「もう新しい人がいるからご心配なく」
と見栄を張ったところ、秒速でLINEをブロック、電話を着信拒否されフラれました
………………
後日帰宅すると、玄関のドアが何かにつっかえて開きません
無理矢理こじ開けると、郵便受けに根気よく投函したと思われる、金融に貸していた【闇金ウシジマくん】の1巻~20巻までが靴の上に散乱しています
海外旅行の多さを自慢したかったのでしょう
世界各国の新聞や土産物の包み紙で、1冊1冊丁寧に梱包されていたのが印象的でした
最後まで嫌な男です