札幌のヘルプの話がなくなりました
いつも同じ店舗じゃ飽きるし……
働く場所を変えればいい出会いがあるかもしれないし……
などと無理矢理自分を納得させていましたが、とてつもなく面倒だったのでラッキーです
準社員から正社員となり、月の労働時間が40時間ほど増えました
ゴロゴロするのが何より好きな怠け者なので、精神的・肉体的疲労感が半端ないです
12・13日と2連休だったのですが、11日の夜から職場の人達と根室に朝日を見にドライブ
早朝、視界の悪い一面の霧と強風、荒波を堪能し、爆睡しながら帰ってきました
乗っているだけのドライブが好きなので楽しかったです
心地よい震動
暖かい車内
人の運転で寝るのは幸せですね
いつか好きな人の隣で眠りたいです
翌日は昼過ぎに起床
市内の20分ほど離れた他店舗にヘルプに行く予定があるので、事前に練習をしようと思い立ちます
私にしてはポジティブな行動です
霧と強風と荒波を見て心が浄化されたのかもしれません
父・元彼氏・友達……
あらゆる人達を無理矢理助手席に乗せ、23回は練習したのですが、ひとりで向かうのは初めてなのでドキドキします
緊張で2回吐きました
お腹も痛いです
そのくらい近場以外の運転が苦手なのですが、そろそろ大人にならなくてはいけません
アスラーダとは程遠い、トライアルで購入したカーナビを頼りに出発します
崖を目の前に
「直進です」
と言い切るクレイジーなやつです
24回目なので慣れたもの
天気も最高だったので、三浦大知のDelete My Memoryを聞きながら軽快に進みます
橋に差し掛かろうとしたところで悲劇が起きました
通行止めです
途方にくれる私に警備員さんが左折しろと促しますが、他に道は知りません
川縁をそろそろと進み、そっと音楽を止め、端に寄って停車
Googleマップで検索をするも、ここがどこなのか、どの道に出てどこの車線に入るべきなのか、私はなぜこんなに歳を取ってしまったのか……
不安がない交ぜになり、鼻の奥がツーンとしてきたので気分を落ち着けようと外に出ます
犬の散歩をするお姉さん
ジョギングに励むお兄さん
ウォーキングする老夫婦
どいつもこいつも私の絶望を知らずに幸せそうです
車内に置いてあった紙の地図も取り出して眺めますが、何が何だかサッパリです
一向に好転しないまま車に戻り、そろそろと200メートルほど前進したところで見慣れた景色に遭遇しました
1月に喧嘩別れをした出川の会社です
自分の運転で来たことがなかったので、場所を知りませんでした
そろりそろり……
ストーカーだと思われる危険性があるので、会社の窓から見えないであろう位置まで前進
停車します
「元気? 道に迷った!」
「久しぶり! ここはどこかな?」
「やっほ! 来ちゃった☆」
………………
気まずさ120%
幾度シミュレーションしても不自然です
何より謝りたくありません
クレイジーなカーナビのほうがいくらかマシだと、やけくそで発進します
………………
5分後
訳のわからない路地裏に迷い混み、地獄の後悔に襲われました
「左斜め後ろ方向です……左斜め後ろ方向です……」
左斜め後ろは他所様の庭です
私を破滅させようとしているのでしょうか
路肩に寄せてはいますが、狭い道なので、対向車のドライバーが虫を見るような目で通りすぎます
後続車にはクラクションを鳴らされます
仕方がないのでそろそろ前進
わりと広めな道路脇に停車すると、鼻水と涙が溢れてきました
もう何もかもが嫌だ
イケメンと結婚出来ないから死にたい
なんで私は鈴木えみじゃないんだ
年甲斐もなく号泣していると
「大丈夫ですか?」
運転席の窓を叩かれます
優しそうなおじさんに、37歳9ヶ月の子どもおばさんが経緯を説明します
「……どこまで行ったら道わかりますか?」
若干引かれてはいましたが、涙と鼻水でグチャグチャのまま、オジサンの厚意に甘えて近場のトライアルまで先導してもらいます
完全なる不審者です
お礼を言い、再度駐車場で心を落ち着けますが、覚えていた筈の帰り道も思い出せなくなったので、父にSOSの電話をかけて迎えに来てもらい、別のルートを教えてもらいました
忘れないうちにひとりで行ってみろと怒る両親を振り切り帰宅、就寝
アパートの隣の事務所の改装工事の音で起こされます
毎日毎日、ノイローゼになりそうなほどうるさいので早く終わってほしいです
寝る前にもう死んでしまおうと血迷い、ドアノブに固結びしたタオルをほどくところからスタートします
ビビりなので実行はしていません
結んだだけです
塩分が気になりますがビーフジャーキーにハマっています
肉厚で味が濃いので、セブンイレブンのものがお気に入りです
園田の歌と並べるとなんとなく人肉っぽい雰囲気になりますね
再度出発
やってやりました!
無事、目的地に到着です
やれば出切る女なのです
気が大きくなり、黒夢のBARTARを爆音で流しながら帰宅………………
したのが運のツキ
カーナビの案内音声が聞き取れず、パニックのまま20分ほど迷走
何回クラクションを鳴らされたか覚えていませんが、青看板を頼りに駅まで辿り着き、バスとタクシーに煽られながらボロボロで帰宅しました
以前、早くに両親を亡くしている出川に
「誰かに頼ろう、誰かに助けてもらおうと思っていると人として永遠に成長できないよ」
と嗜められましたが、一理あるかもしれません
運転のない世界に行きたいです