前回と前々回の続きです
会話を一字一句覚えているわけではないですが、内容は合っていると思います
いつにも増して突っ込みどころ満載の記事ですが、私はなかなか頭がおかしいところを考慮してもらえると幸いです
マルコメさんからの電話を取ります
「久しぶり
急にすまんね
まだあの人と付き合ってるの？」
スナックで働いている友達からの情報で既婚者だということを知り、一度話し合いをしたきりだと伝えます
やはり私が勝手に送ったLINEを出川からの差し金だと思いブロックしていたらしく、やっと精神的に落ち着いたので、再度友だち追加したらしいです
芦別に住んでいる奥さんと子ども達とは本当に別居状態か聞くと
「は？ 芦別？？
苫小牧で新築一戸建て建てたばっかでしょ
俺が働いてたとき、最初の1ヶ月間は単身赴任状態で週イチで帰ってたし」
…………
薄々勘づいてはいましたが、改めて聞かされるとなかなかショックです
愛する奥様とふたりの息子と暮らす新築一戸建て
安アパート住まいなのでダメージが大きいです
お茶を入れて落ち着こうと思い立ち、ケトルに水を入れました
「会社忙しくなったり、やさぐれさんと会うようになって頻度減ってったけどね
あの人の考えてることはよくわからんわ
今回も離婚したらバツ2だし」
…………
…………
バツマルくんの間違いであってほしいと願うサンリオ全盛期の私の動揺に、マルコメさんが同情します
「あ～やっぱり聞いてないか
前の奥さんにも子ども居て、結構な額の養育費と生活費払ってるからね
そっちは金だけで会ってないみたいだけど」
目眩がしてきました
頭がクルクルポンしそうです
気を取り直そうと、足で押されて倒れた際に折れた肋骨の具合を尋ねます
「は！？ あの人がそう言ったの？
頭おかしいんじゃねえのマジで！！」
聞けば、背後から膝を蹴られて床に倒され、肋骨が折れるまで執拗に蹴られたとのこと
なぜやり返さないのか聞くと
「勝ったとしても後でどんな仕返しされるかわからないから」
忌々しげに答えます
「俺の貯金の700万もさ
一緒に会社をつくる以上、出資する義務があるだの何だかで全部取られてさ
赤字経営続きで一向に返って来ないから文句言ったら殴られるし……
工場の人は鼻折られてたし……
俺も首から下アザだらけなの、帰省して風呂に入るとき親父に見られて、母さんにも泣きながら説得されて洗脳溶けて夜逃げしてきた
あの人喋り上手いし、妙なカリスマ性あるしょ？
俺に声かけたのも、700万が目当てだったんだろうね」
マルコメさんの普段の怯えかたでなんとなく予想はしてましたが、上回る結果となりました
・700万円の返済
・半年間の給料未払い
・マルコメさんの一軒家の持ち家への居座り
の3件で内容証明を送ったものの一向に反応がないので、弁護士を向かわせると
・700万円は自らの意思で出資していた
・利益を出していない見習い期間だから本来給与は発生しない
むしろ生活費を面倒見てやってる
・勝手に名義を知り合いに変更し、既にマルコメさんのものではない
などと主張
ケトルがシュンシュン言っていますが、動く気力がありません
タンブラーに入れたお茶のパックを見つめます
給料については、以前出川に聞いたことがあり
「マルコメがいることでマイナスにしかならないのに月に20万も払っている」
と答えていました
18時間労働の休憩なし30日勤務で、20万円は安すぎるのではないかと質問するも
「アイツはそれだけの働きしかしていない」
「妥当な金額」
と譲らなかったのですが、ほぼ払っていないとは知りませんでした
名義の変更も初耳で
「なんか知らないけどマルコメがそのまま住んでていいって言うから住んでる」
と笑っていましたが、逃亡する前から家賃を払ったこともないそうです
他にも
「この前マルコメから電話あってさ
痔の手術しました！
とか報告あって参ったさ
アイツ訳わかんないね」
などと話していたことを聞くも
「いや……もう二度と関わりたくないし、俺から電話したこと1回もない
そもそも痔でもないし」
マルコメさんもドン引きのホラ吹き野郎です
息を吐くように嘘をつくなとちょっと感心していると、矛先が私に移ります
「いや、ていうかさ……
やさぐれさんへのプレゼントとか食事代とかも俺とか工場の人のお金だからね」
…………
話の流れでそんな気はしてましたが、大袈裟に驚くふりをしておきます
3人の食事でフードファイター並みに食べたのも、少しでも取り返そうと思ってのことだそうです
なぜ出川が席を外しているときに真実を教えてくれなかったのか聞くと
「いや、普通に考えてあのときの俺の立場だと言えないでしょ」
アホに諭すトーンで言われます
「会社も常に赤字で自転車操業だしさ
サラ金で借りてるのか、どっかの女から引っ張ってくるのか、細々持っては来るんだけど借金すごいことになってるよ」
そのどっかの女が、スナックで働いている私の友達の知り合いの、被害にあったというキャバ嬢なのでしょう
パズルのピースが繋がります
私は好きな顔ですが、髪型は出川だしビールの飲みすぎでお腹出てるし、一般的なイケメンというわけでもないのに凄い才能だなと感心して黙っていると、放心していると思われたのでしょうか
「や、でもやさぐれさんと会う日は鼻歌歌いながらシャワーとかしてたし、好きなことは好きなんだと思うわ
ただ、全く未来がないから、お互い遊びならいいけど年齢的にそうじゃないしょ？」
………………
なぜでしょう
ちょっぴり嬉しい自分がいます
Ｓさんに8年間
「好きじゃない」
と言い続けられていたからでしょうか
喜びのハードルが足首くらいになっています
奥さん以外の女性関係を聞くと
「いないと思う
しばらく会ってないから知らんけど」
…………
どうしましょう
顔がニヤけます
自己評価がミミズです
1時間が経過しました
満足したのでお礼を言って電話を切ろうとしますが、ドラクエ3のアリアハン周辺で、盗賊の鍵を使わずにアバカムを覚えるまでレベルを上げるという何が楽しいのかわからないプレイ方法と、派遣で転職した会社の年収は180万円くらいだが責任がなくて幸せだけど、実家を出れる金額ではないから俺と結婚して共働きしてほしいというプロボーズと、教えたのだから局部を舐めさせて欲しいという話を30分聞かされました
私もそうですが、人は孤独が続くとおかしくなるようです
竹脇まりなさんの動画で紹介されていた低カロリー高タンパクスープ【泥】を作りました
出来上がりが吐瀉物に見えなくもないので画像は省きます
体に良さそうな味がしました
子どもが産めないのであれば、せめて体は美しくあろうと、動画を見ながら夜な夜な筋トレに励んで悪あがきをしています
すっかり冷えてしまったお湯を再び温めて、お茶を飲んで気持ちを落ち着けます
………………
人は孤独が続くとおかしくなるようです
気付くと出川に電話をかけていました
ちょうどスマホを手にしていたのか、ワンコールで繋がります
「もしもし
今ちょっと忙しいから夜でもいい？」
本当に忙しいのでしょう
車を整備している音と周りの人の声が聞こえます
思い返してみると、自分でも本当に嫌な女だなと後悔しているのですが……
苫小牧の家のローンもあるし、離婚した前の奥さんと子どもへの養育費と生活費も稼がなきゃいけないし、週イチで帰ってたらそりゃ忙しいだろうね
みたいなことを言った記憶があります
「いや……え……なに…？ 誰に聞いた？」
珍しく動揺するのが面白かったので、友達は少ないが知り合いは多いとハッタリをかまします
しばし沈黙する出川でしたが
「……マルコメか？」
秒でバレそうになりましたが、出川が見ている前でLINEを非表示にしていたことを主張して誤魔化します
「え………したらアレかな…………◯◯？」
すっかり疑心暗鬼に襲われた出川
知らない人の名前を数名出されますが、答えることは出来ないと突っぱねると
「…………本っ当にくそ気持ち悪い女だな！！」
急に恫喝されたので、嘘をついて独身を装っている方が気持ち悪いと反論
「知らねえよ！バカじゃねえのマジで！！
バーカ！！！」
小学生のように詰ってくるので負けじと
M字ハゲ！！
チビ！！
と反撃しましたが
「それいま関係ねえだろ！！！」
敵にバイキルトをかけてしまったようです
俯瞰で書いているので、冷静なように思えますが、やりとりの際、私は鼻水を垂らして号泣している事実を含めて読むと臨場感が増すのでオススメです
好感度が地の底になったので、嫌われついでに私より奥さんの方が好きなのか尋ねると
「うん……俺の子どもだから責任あるし
家族が大事」
予想通りの答えが返ってきました
ショックが過ぎて、私は今後何を目標に生きていけばいいのかも聞いてみます
「知らんけど……なんか夢中になれるもの探すしかないんじゃない？」
当たり前ですが、とことん他人事です
言葉を発することも出来なくなった私に
「どこの誰に聞いて調べたのか知らんけど、子どもとかは関係ないから接触しないで」
疲れた様子の出川が頼んできたので
「何もないといいね
知らんけど」
と答えて電話を切り、台所の下の棚からキッチンハイターを手に、スニーカーを履きます
部屋で死ぬと事故物件となり、遺族に1千万円の賠償請求がいくと何かで知りました
ドアから2歩3歩離れたところで潔くラッパ飲み………
したいところだったのですが、人体は凄いですね
少量の液体を口に入れた途端、反射的にゲロを吐きました
急いで部屋に戻り、トイレとお友達になります
スマホで調べると、牛乳を飲めとのことでしたが、乳製品でお腹を下す体質なので我が家にはありません
気休めに冷蔵庫で水出しをしていたほうじ茶をガブ飲みしますが、喉はヒリヒリするし、えずき過ぎて具合が悪いしで急に不安になり、以前幼なじみが紹介してくれた看護士に電話をかけます
病院に行ったほうがいいのかもしれませんが、コロナ渦に面倒なことをしてくれるなと怒られるのが怖かったのです
「は！？ 何でそんなことしたの？？」
看護士に呆れられながら、飲んだ量を聞かれます
恐らくピンクのキャップの1/5も飲んでいないと伝えるも
「応急処置で水いっぱい飲んで、すぐ病院行った方がいいよ
あと精神科も」
との返答だったので、お礼を言って電話を切り、病院ではなくコンビニに行って牛乳を買って帰宅しました
しばらく気持ち悪かったのですが、1週間経っても生きているのできっと大丈夫なのでしょう
ビビりなのでピンクキャップの1/10も飲んでいなかったのかもしれません
その後、出川から電話があり話し合った結果、お互い居ないと寂しいよねという結論に達したので、肉体関係を省いた関係性で続けていくことにしました
出川は元々性欲が薄く、私も慰謝料を払いたくないのでWin‐Winです
会社に更に新しいメンバーがふたり入社し、紹介してくれるらしいので明日、懲りずに飲みに行きます
キッチンハイターの翌日、39歳看護士がひとりっ子倶楽部に加入しました
なかなか休みが合わないのですが、近いうちに活動を再開したいと思います
にほんブログ村