前回の続きです↓
https://yasagureonna.hatenablog.com/entry/2019/07/17/225457
奇行その2【娘よりもサンパレス】
今はそれほどでもないですが、小さい頃ひどい喘息だった私は体が弱く、しょっちゅう入院をしていました
当時の父の手取りが10万円だったので、父方の祖父母の家の2階に住まわせてもらっている形で暮らすものの、家族4人、ギリギリの生活です
祖父母が汽車で洞爺湖温泉に出掛けていたのですが、帰りが面倒くさくなったのか、夕方、父に迎えに来るよう電話がかかってきます
その日私は40度近い高熱を出しており、生まれたての弟を見ながら、母は看病に追われていました
母は早くに父を亡くしており、別に暮らす母方の祖母は体が弱いので、とても孫のお守りを出来る状態ではありません
「夜中に入院になるかもしれないし、アンタの親もいないんだから家に居てほしい」
と懇願する母に
「ちょっと煙草買ってくる」
と告げて外出した父は、数時間後、ウッキウキで電話をかけてきます
「ジャングル風呂最高だわ!
酒飲んで運転出来ないから今日はこっち泊まるね」
深夜に体調が悪化した私は、救急病院で気管支炎と診断され、そのまま入院となりました
母方の体の弱い祖母が、ヘトヘトになりながらタクシーでかけつけてくれたのを覚えています
奇行その3【からあげと交通事故】
父と母が車で外出中、いつもは通らない脇道で、後ろから乗用車に追突されました
母は無傷でしたが、父はハンドルに顎と歯をぶつけ口元は血だらけ、指の爪が3枚剥がれています
すぐに病院へ行くよう説得する母と加害者のドライバーを振り切り、一目散に自宅を目指した父は念入りにシャワーを浴びます
「こんな汚い格好で看護婦さんに会えるか!!」
胸毛を剃り、髪をセットし、歯を磨き、一張羅に着替え、鏡の前で入念に身だしなみを整えます
なぜか母の香水までつける始末です
ちなみにいつも通らない道を走った理由は
「向こうのセイコーマートのほうが、からあげ(260円)がちょっと大きい!!」
だそうです
奇行その4【一家総出で母を泥棒扱い】
若い頃は酒乱でDVだった祖父
パチンコに迎えに来た祖母を殴り、髪の毛を掴んで店内を引きずり回したことがありますが、年を取るにつれ立場が逆転し、祖母に頭が上がらなくなっていきました
私と似ている偏屈な性格だったので、きっと友達がいなかったのでしょう
社交的な祖母は友人が多く、祖父を置いてパークゴルフ、温泉、お茶会など、アクティブな毎日を過ごしています
祖父は祖母しか話し相手がいなかったので、1人のときは縁側に座って、仁丹と煙草をお供に、ひたすらゴルゴ13を読んでいました
ある日、パチンコで大負けした祖父は、生活費を全て使い果たしてしまいます
素直に白状すればいいものを、あろうことか
「俺は見た!◯◯(母の名前)が盗んだ!!」
と喚きだしました
なかなかの演技力で、祖母まで一緒に母を疑い出し、ぶちギレた母が祖父と取っ組み合いになったところで、父が帰ってきました
事の顛末を話す母
唯一の味方だと期待した父の言葉は
「……早く返したほうがいいぞ」
怒りがヒートアップし、母にボコボコにされた祖父が自白したので誤解は解けたのですが、怖かったのでずっとトイレに籠っていた私もなかなかの薄情者です
excelの回し者なんじゃないかってくらいリピートしています
同じような色のアイシャドウばかり買ってしまうのですが、似合う色って大体決まっています
オレンジ系の色味をつけると老けが加速するので怖くて手を出せません
グロスには美容液が入っているので、すぐ唇がカッサカサになる私には欠かせないアイテムです
父はナルシストのうえに自分本意な性格で、極度のマザコンです
母と2人でアパート暮らしをしていたときも、毎朝実家に顔を洗いに来るくらい祖母にベッタリ依存しています
母の話では、未だに耳掻きもしてもらっているらしいです
悪口ばかり書いていますが、いいところもあります
幼稚園に行きたくないと毎朝泣き喚く私を、出勤前に公園で1時間遊ばせてくれた優しい面も持ち合わせていますが
「オムツとかゲロは気持ち悪いから無理」
と、汚い部分の子育ては全て母です
やたら人の目を気にするので、私が身なりも構わず太っていた時期は
「顔も気持ち悪いし娘だと思われたくないから」
と、一緒に歩こうとせずに美人の従姉妹を自分の買い物に付き合わせていました
あまり怒ったところは見たことがありません
泣いたところも見たことがありません
人に興味がないのだと思います
冗談で生きているような人なので、恐らく死ぬ直前までふざけているのでしょう
親戚の叔父さんだったら最高に面白いのですが、夫にはしたくないタイプです