人生のツケが押し寄せすぎ

40歳ひとり暮らし貧乏女の心境と愚痴

再び占いに行ってみた 1/2

4歳の頃から友達の幼馴染みがいます

一昨年の冬、奥さんから一方的に離婚を言い渡され、愛する3人の子ども達とは疎遠に

鬱状態で仕事を退職し、裕福な実家に引きこもり

「俺の人生のゴールデンウィークだ!」

「少年の心を忘れたくない!」

「これ以上歳を取る前に美しいまま死にたい!」

魔闘家鈴木のような台詞を吐きつつ、親の金でランドクルーザーを乗り回し、複数の美女と交流

「俺は田舎に収まる器じゃないっ!」

親からせしめた30万円を握り締め、20代前半を過ごした東京に移住

ものの10日で出戻ってきた男です

「暇だと考えてしまうから忙しいほうがいい」

去年の7月から地元で新しい会社に就職し、睡眠薬と安定剤で自分を誤魔化しながら働いています

わりと回復してきたようでよかったです

私も孤独で暇なので、結構な頻度でファッションのダメ出しをされたり、ラーメンを食べに行ったり、互いの恋愛相談を重ねたりしていたのですが、知る人ぞ知る高名な占い師が私の家から車で10分足らずの距離に住んでいることが判明

完全予約制

お得意さんの紹介でなければ視ないという徹底ぶりで、私が勤める飲食店の常連さんの話によると

「政治家とかにも頼りにされている」

「謝礼に何十万も包むらしい」

「印鑑を買うと幸せになるらしい」

ミステリアスな情報に心がくすぐられます

独身の私が、今の名字で印鑑を作ってしまうと、生涯独身の決意表明みたいで怖いです

幼馴染みの友達がお得意様だとのこと

謝礼は3,000円でいいという条件で、再び占いに行って来ました

前回占いに行ったときの記事です

https://yasagureonna.hatenablog.com/entry/2019/04/15/210311

普通の一軒家の前に、快活そうなお婆さんが立っています

挨拶を済ませ、居間に通されたあとウェルカムコーヒーを振る舞われました

「横の奥さまとは結婚して長いの?」

奥さまではないと伝えます

初っぱなから怪しいです

聞けば占い師ではなく霊媒師であるとのこと

幼馴染みの相談を親身に聞きつつも

「気持ちはわかるけど、あなた真面目で優しくてネガティブ過ぎるのよ

こっちの彼女さんみたいにポジティブさがないと!

彼女さんO型でしょ」

言いづらかったのですが、A型だと伝えます

毎晩将来を儚んで枕を濡らしているのは内緒です

「あら……まあ……O型よりのA型ね」

私以外が全員AB型という家族構成なのですが、気まずいので口をつぐみます

死にたい死にたいと嘆く幼馴染みに

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ

横の彼女さんと長いんだろうし、もっと未来を見据えていかないと!

前の奥さんは綺麗だったかもしれないけど、結婚するならこういう地味で愛嬌のある子がいいの!

結婚生活は顔じゃないのよ!?」

結構なダメージを受けながら彼女ではないと説明すると、テーブルの上のみかんを勧められたので、ありがたく頂戴します

甘くて美味しいです

「そう……お友達なのね

でもね、こちらの女性の方はしっかりしてる!

ちゃんとひとりで生きていく覚悟が出来てる!

あなた何でも上手くこなすタイプでしょ!?」

………………

おんぶに抱っこの依存体質なのですが、先生がそう断言するのならそうなのかもしれません

「そしてね、あなたもいい年齢のお子さんいるでしょ?」

子どもどころか夫もいないバツなしだと答えると

「……ちょっと失礼」

先生がトイレに立ちました

戻ってきて2杯目のコーヒーをご馳走になります

一通り幼馴染みの話を聞いたあと

「でも大丈夫!

協力な守護霊がついてる!!

あなたが離婚した日からずっと側に居て見守ってくれてるから心配ないの

父方か……母方かはわからないけど、小柄な亡くなったおじいさんいない?」

「……どっちのじいちゃんも死んでますね」

幼馴染みの家系は総じて平均身長ですが、空気を読んだようです

「そう!そのお祖父さん!!

私にはあなたの家の間取りも全て見えてる

あなた……前の家族との家にひとりで暮らしてる?」

「いや……実家に戻ってます」

ことごとく外れるのでちょっと面白くなってきました

「そう……実家ね

実家の……居間の横に6畳くらいの和室があるでしょ?」

幼馴染みの実家は全部屋フローリングだったと記憶していますが、私が知らない隠し扉的な場所があるのかもわかりません

「……和室ッスか?」

ついに耐えきれなくなったのか、半笑いになって聞き返します

「そう!和室!

私には全てが見えてるの

そこ、よく日が入るでしょ?」

本日始めてのドヤ顔で、畳み掛ける先生

「虫?

あ~まあ、コバエよく入りますね」

聞き間違えているようで、アンジャッシュのコントみたいになってきました

「そうでしょ!

小柄なお祖父さんは日が好きなの!!

だからその和室によく居るのよ」

「え!?

じいちゃんコバエ好きなんすか!!?」

なんで!!?」

面白さに耐えきれなくなってきたので、トイレを借りて心を落ち着けます

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冷凍ストロベリーにどハマり中です

間食をやめて6キロ引き締めたいです

戻ると、お祖父さんの供養の話になっていました

「お祖父さんはね……水羊羮が食べたいって言ってる

それと……ふかしたジャガイモに塩辛をつけて食べたいらしいわ

それをあなたの家の仏壇に供えなさい」

「ウチ仏壇ないんですけどどうしたらいいですかね?」

「そうね……じゃあ……

食卓テーブルあるでしょ?

そこに水羊羹とジャガイモと塩辛を並べて置いておくだけでもいいの」

シュールな絵面に笑いが込み上げますが、唇を引き結んで我慢します

幼馴染みのお母さんは息子命なので、奇行を起こす度に私にも相談と言う名の愚痴電話がかかってくるのです

水羊羹とジャガイモと塩辛を食卓テーブルに並べ出したら、病院に連れて行かれるに違いありません

ヒョウ柄のSupremeのパーカーを着用し出掛けようとする幼馴染みに

「またそんな馬鹿みたいな格好をして!!

近所の恥さらしがっ!

離婚したんだから、もっとマトモで目立たない格好をしなさいっ!!」

と激昂しつつ、オーダーメイドのパイソン柄のジャケットを着て犬の散歩に出掛けるようなファンキーなお母さんです

この時点で1時間30分が経過していました

先生が炊き込みご飯と昆布の煮付けを出してくれたので、ご馳走になることにします

早く私も視てもらいたいです

続きます

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