最近鏡に老婆が写ります
頭頂部スッカスカの癖毛
落ち窪んだシジミ目
低い団子っ鼻にほうれい線だらけの口元
お酒と甘いものの食べ過ぎで肌荒れが酷いです
不幸を全て環境と人のせいにし、鏡の中から恨めしげに見てくるので、ぶん殴りたくなるほど苛立ちます
若い頃は巷で言われている
「20代後半はお肌の曲がり角だから!」
「30超えたら肌質ガクッと落ちるよ~」
「35歳で一気に老けるよ、覚悟しときな」
お姉様方の脅しを都市伝説だと思っていました
出産をしていないこともあり、20代後半・30歳・35歳と、特に老化は感じていなかったんですね
普通に老けていたのかもしれませんが、自覚症状の話です
特にうちの風呂場の鏡はライティングが素晴らしく、基本は裸眼で入浴するのて
「わりとイケてる部類なんじゃないか」
なんておめでたいことを考えていました
自己評価が極端に甘いのは私の悪い癖です
37歳と2ヶ月のお年頃なのですが、ここ最近、ほうれい線と目の窪みがえげつないです
仕事でクタクタに疲れた日など、帰り支度をしている更衣室の鏡にはゾンビが写ります
若い頃から、貧乏のくせにアホみたいに高い美容液でシミ対策に取り組んできましたが、目の下には肝斑がチラホラ……
寄る年波には勝てません
目の下やほうれい線、ゴルゴ線に入り込んだファンデーションが老いを加速させます
そのくせ脂性なので、鼻とおでこはギトギトです
なんでしょう……
一言で言うと「汚い」んですよね
こんな顔面ぶら下げて生きているのかと思うと死にたくなります
夜ご飯です
ハムやソーセージは保存料が入っているので食べないほうがいいらしいですね
知ったこっちゃありません
足りるわけもないので主食を追加します
ジャガイモをマヨネーズで食べるときは、菅野美穂になりきります
結構上達したので誰かに見せたいです
何を隠そう、このジャガイモは実家に同居する無職の叔父が、暇をもて余して採算度外視で高級な肥料をふんだんに使い、手間をかけて作り上げた貴重な芋です
資金源は婆ちゃんの年金です
甘くて美味しいです
「なぜこんなに老けてしまったのか……」
悪あがきのパックをしながら半泣きで考えますが、原因は1つしか考えられません
【ときめき不足】です
普段から平熱が7度近くあるのですが、好きな人と同じ空間に居ると体温が著しく上昇します
たたでさえ多汗症なのに、興奮して汗も滝のように流れます
気分も高揚し、楽しくて楽しくて堪りません
ドーパミン大放出です
女性ホルモンが出るのか、翌日は肌がツルツル
目元は下がり、口元は緩み
「生きてて良かった!!」
という幸福感で満たされるのです
それなのに
ああそれなのに………………
元気の源のSさんと最後に会ったのは3月
先週、偶然イオンで遭遇しましたが、交流時間はものの30秒です
Sさんは自営業を営んでいるので、せめてお店に行きたいのですが、なんとなく人間的に成長するまで会ってはいけない気がします
………………
寿命が半分になってもいいので若返りたいです