人生のツケが押し寄せすぎ

40歳ひとり暮らし貧乏女の心境と愚痴

紹介された人と会う

とんでもない40歳になりました

精神年齢は中学生くらいです

ジャネット・ジャクソンは50歳で出産しているとはいえ、圧倒的に財力が違うので諦めモードの今日この頃ですが、結婚を諦めた訳ではありません

チャーミーグリーンを使うと〜

手を繋ぎたくなああぁぁぁぁるうぅ〜〜

人生のパートナー探しは続行しています

誕生日はひとり寂しく、ブリねぎまイカワタのトマト煮込み、ブロッコリーとトマトを焼いて食べました

涙味で美味しかったです

3ヶ月ほど前に幼なじみに紹介された同い年の人が居ます

「顔はいいし、背は高いし、スタイルいい!

実家も金持ち!!

あとすごい優しい温厚なヤツ!!」

とのことで、当初はウキウキ気分で連絡を取り合っていたのですが、5ちゃん用語や顔文字をリアルで使ってくる人で、休日は朝から酒をかっくらいパチスロに興じ、給料は実家に一銭も入れずに趣味の漫画やスマホゲームのガチャにつぎ込んでいるとの自己申告

それでも一縷の望みにかけ、会う日取りを決める段階でも

「何日にする? 決めていいよ」

「何食べる? 合わせるよ」

「どこで待ち合わせする? そこ行くよ」

「何時にする? 俺は何時でも大丈夫」

丸投げすることを優しさだと勘違いしている人で、約束の時間の直前に面倒になり、雷を理由に延期していたのですが、このままではずっとこのままの現状に焦りを感じ、決めつけはよくないと思い直し、再度約束を取り付けた次第です

物事に対するこだわりが強く

「中国に踊らされたくない」

のでLINEは使わないとのこと

SNSか電話でやり取りをしなくてはいけません

「俺の友達だから間違いない!」

との絶大な自信で紹介してくる幼なじみですが、ノリで生きているので高田純次も顔負けの適当ぶりに加え、15年以上前に同じ職場で働いていた関係ということなので、世間的には単なる知り合いですが、一度会ったら友達で、毎日会ったら兄弟です

15年前の色褪せた写真を見せられましたが、睫毛バシバシの整った濃い顔にかなり華奢な体躯

好みのタイプとは真逆ですが、子どもが可愛い顔になりそうです

「このときは俺が上から下まで服をコーディネートしてたからマトモだけど、自分で選ばせたらお前と同じでファッションセンスがとんでもない」

とのことでしたが、大した問題ではないと思っていたのです

そう……その時までは

私も事前に、マッチングアプリで使用している怪しい写真を送っています

19時に寂れた繁華街で待ち合わせをしていたので、タクシーで向かいました

「着いた!」

18時54分

19時を過ぎているならわかりますが、催促のメールが届いて軽くイラつきます

駐車場で待ち合わせをしていたので、近くをタクシーに乗って通り過ぎたところ、花壇の枠に座る浮浪者チックな髪の毛ボサボサのオタク眼鏡ガイコツがいました

………

不安がよぎりますが、人間とは自分に都合のいい解釈をしたくなるものです

まさか……アレな筈はない…………

灰色の気持ちでタクシーを降り、周りを見渡しますが、他にそれっぽい人はいません

そんな……まさか……そんな…………

お腹が痛くなってまいりましたが、私も人のことは言えない見た目をしております

意を決して「着きました」とメールをしたところ、キョロキョロした長身のガイコツがこちらを見て会釈しました

………

…………

…………………

デスノートのL並みの猫背に加え、ヒョコヒョコ千鳥足気味なので、どうしたのか訪ねてみると

「あ〜……俺ね……よく……姿勢………ゴニョゴニョ」

私の耳が悪いのもありますが、滑舌が悪いうえにウィスパーボイスなので、語尾が聞き取れません

恐らく

「よく姿勢が悪いと言われる」

と言ったのでしょう

adidasのシャツにデニム、adidasのスニーカーといった出で立ちだったのですが、シャツは10年ものかと思えるほどに首元はヨレヨレ、色もこすけています

オーバーサイズ過ぎる、裾で地面をお掃除しているデニムは、頑張ればガイコツが3人くらい入れそうです

真っ赤なスニーカーは泥まみれ

虫歯なのか前歯が1本黒く、塩爺のようなボサボサ眉毛を覆う伸ばしっぱなしのギャルゲーの主人公のようなザンバラ前髪が、うっすら白く汚れた眼鏡の上で左右に割れています

半身浴を決め、入念に化粧を施し、新しい服を来て、ヘアアイロンでセットした2時間前の私が可哀想になってきました

………

………

………

こちらから会話をふらないと永遠に無が続きそうですが、既に話が尽きてきました

向こうも同じ気分なのでしょうが、相手に興味が湧きません

早く帰りたいです

「どうしよっか〜 どこも高いよね〜」

あまり一緒に歩いているのを見られたくないので、取り敢えず店に入ろうと促すも

「まあ歩きながらぐる〜っと見て、どこ入るか決めますか」

提案され、狭い繁華街を4週させられます

足が疲れてきました

もうここでいいですよね!?

無限地獄から抜け出したくなり、近場の居酒屋に入るとまさかの満席

待ち時間は30分だそうです

どうします?

と相談を発する前に何も言わず、ふら〜っと店を出ていくガイコツ

店員さんに断りを入れ、追い掛けると

「……ここは?」

隣の店の前で猫背でユラユラ佇んでいます

私が昭和の体育教師だったならば

しゃんとしろっ!!!

と竹刀で突きたいところです

店に入ろうともせず、入口で黒ずんだ前歯を見せて笑う姿に、代わりに中に入るものの、またも10分待ちとのこと

10分ならば待っていたかったのですが、また何も言わずにフラフラと出ていくので

「俺ね、肉好き

肉じゃなくてもいいけど」

との会話を思い出し、さらに隣の焼肉屋に入ることにしました

私が先に歩いていたのですが、個室に入る直前に追い越され、奥側の座り心地の良さそうな席を陣取られます

「いらっしゃいませ!

こ、こちら、飲み放題が2種類あ、ああありまして……」

飲み放題やオススメ商品の説明をしてくれている新人マークをつけた店員さんの問い掛けをガン無視で、メニューを独り占めして吟味するガイコツ

もう生者の言葉は届かないのかもしれません

ドリンク4杯で飲み放題の元が取れますが、私はそんなに飲まないのでどうしようかと聞く前に

「飲み放題2つ」

勝手に注文されます

プラス400円でフローズンドリンクや生ビールも飲めるシステムに変更出来るとの店員さんの説明も遮り

「いらんし 普通の」

無愛想に答えるガイコツ

骨を砕いてやりたくなります

「高っ!!

上とか頼んだらかなり会計行くな〜」

苦々しい表情を浮かべ吟味するガイコツを尻目に、こちらも勝手にサガリ2人前のみの注文をします

とっとと食べて早く帰りたいのです

「え〜結構食うね〜

じゃあ俺はね………上ロースと………」

時を止める念能力を発動したのかと思うほど、延々と思われる時間が過ぎました

「上タン塩…………あとビール」

ほどなく運ばれてきた肉を前に、何故か微動だにしないガイコツ

死んでも焼きたくなかったので

自分の肉は自分で管理するシステムにしましょう!

いただきます!

と言ったところ

「え!?……は?……俺が払う感じ?」

ひどく困惑した様子です

メールの段階からケチそうだったので、元より割り勘のつもりで来ています

普通に食べる意味でのいただきますなので、そういう意味じゃないですよ

と告げて、肉を焼き始めました

地獄の2時間が始まりです

注文の度に

「……ビール」

「……ワイン」

「……梅サワー」

………

「ください」という言葉を知らないようです

感じが悪いと伝えるも

「なんで? 

それが仕事なのに?

いただきますもそうだけど、いい子アピールいらないよw」

人種が違うようでわかりあえません

転職を繰り返しまくっているらしく

「社会が俺を評価してくれない」

「上司が使えない」

「会社に嫌いな奴がいてストレスが溜まる」

「厄介事を押し付けられるけど、怒ると疲れるから何も言えなくてストレスが溜まる」

酔っているのもあるのでしょうが、仕事の愚痴のオンパレードです

ヒートアップしてきたのか、先程とは別人のように声量が上がり

「マジふざけんなよ!!

俺にばっかり仕事ふりやがって!!」

怒鳴るようにイキって叫ぶので、個室とはいえ恥ずかしいです

ループから抜け出し、パソコンの専門学校に通っていたと語りだしたので、何か質問をしようとするも

「ググれ!! 

そういうときはググれ!!

ググれば何でも解決する!!

ググれカス!」

黒い前歯を剥き出し、大層楽しそうに喋ります

こちらは大変恥ずかしいです

毛量の多い黒々とした髪の毛に、大きい目、高い鼻に綺麗な歯並びと、よく見ると顔立ち自体は整っています

抜群に清潔感がないだけです

表情も嫌いです

「俺はね……滅多に感動とかしないタイプ」

暗黒微笑モードに入り、自分語りも新たな章に突入します

「家の近くで花火大会あるんだけどさ

無駄に臭えのうるせーのって

あんなの見て喜ぶ奴の気がしれんww

人生の無駄www」

お前は人生自体が無駄だけどな

と、同じく人生無駄な女が心で反論します

「てかアレなん?

本当に1回も結婚したことないの?」

初めて質問されたので肯定すると

「その歳ならもう子どもいいっしょ?

今から成人させたら60超えよ?

俺をいつまで働かせる気だっつーの!」

色々ともう面倒になってきたので、ひたすら

そうですね

へぇ~

そうなんですね

でやり過ごしますが、泥酔していて気付かないようです

「対等に金出して付き合うのはいいけど結婚とかも無理

この前もシングルマザーの子と飲んだんだけどさ

なんで誰のガキだかわかんねー子ども育てなきゃなんないのw?

なんでお前の人生の後始末を俺がしなきゃなんないのw?

無理ーww ってなったw

マジで子どもいないんだよね?」

本音かもしれませんが、それを何も考えずに口に出す男が私には無理です

口を開けながら肉を食べる姿も無理です

ラストオーダーになり、お会計に向かう途中、再び動きがスローになり、ノロノロと私の後ろを着いてきます

8,180円

持っている財布を開こうともせず、恥ずかしかったので

とりあえず私がまとめて払いますね

と念を押し、店を後にしました

地上に出る階段を登っていると

「いや〜カッコいいね ご馳走さま」

耳を疑う言葉が出てきます

いや、普通に半額ください

と請求するも、ボロボロのビニールが剥げた黒財布の中の4万円を見せられ

「細かいのないの

俺ってお金持ちだから〜」

なあなあにしようとするので、近くのコンビニに連行しようとしますが遮られ

「このあとどうする?

疲れてないけど休みたい気分」

なぜこの流れでイケると思ったのでしょう

心なしか距離が近くなったガイコツがウィスパーボイスで囁くのですが、抱かれたい要素が1ミリもありません

私は疲れたので帰りたいと伝えると

「えー俺めずらしく眠くないのに

じゃあアレだ! 2軒目行こう!!」

飲み屋街へ繰り出そうとするガイコツの腕を掴みコンビニに突入

お金が絡むと私は強くなります

「えー万札崩すの?

欲しい物ないんだよな……え〜」

可愛い男性は好きですが、ブリッコおじさんは嫌いなので、シナを作る骸骨を放置して入り口で待っていると、缶ビール1本を片手にガイコツが戻ってきました

プシュッ!!

缶を開け、飲みながら再び外を回遊するガイコツ

半額を請求したところ

「ちょっと待って! いま飲んでるから!」

テキーラのような傾け方で、大学生のようなイキリ煽り飲みをするので、隣に並びたくありません

「昔からさ

幼なじみと飲みってなると毎回俺が払うのね

アイツ下戸だから車代だと思えば相殺されるから別にいいんだけどね」

………

だから何? 

と聞きたい気持ちをグッと堪え

せめて座って飲みませんか?

と提案すると

「そだね〜 ゆっくりしよ」

歩道に設置してある、土だらけの花壇の枠に腰掛けます

座るように促されますが、お気に入りのワンピースを汚したくありません

我慢の限界が来たので前に立ったまま

「4千円」

とだけ告げると、しぶしぶ財布を開き

「じゃあ……ちょっと多めに5千円で」

得意気に渡されますが、私が飲み食いした金額は3,700円ですし、たかだか千円程度で「奢ってやった感」を出されたくもないので、普通に4,000円で大丈夫だと答えると

「あ……マジで?」

嬉しそうな顔に腹が立ったので、名残惜しそうに差し出された4,000円をもぎ取り、花壇に座っているガイコツを残して、無言でタクシーに乗り込み帰宅しました

行きと帰りのタクシー代で2,000円かかっているので、6,000円の無駄金です

幼なじみに苦情の電話をかけましたが

「え!? アイツ金払いだけはいいのに

……なんかマズいこと言った?」

と驚かれたので、私の態度や言動が悪かった可能性もありますが、私が橋本環奈だったらこんな扱いは受けないと思うので、よほど対象外だったか、40歳未婚独身ということで、鼻から見下されてた線が濃厚です

ダイエットに励んで自力で探します

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