人生のツケが押し寄せすぎ

40歳ひとり暮らし貧乏女の心境と愚痴

ヒモ男を見て感じたこと

貧乏なのでヒモ男に縁がありません

ホストクラブに通う人の気持ちもわかりません

そんなことよりサガリが食べたいです

私は飲食店で働いているのですが、常連のお客さんのカップルの男性がヒモだと思われます

昼夜問わず来店し、2人ともお風呂に入っていないのか、髪はギトギト

服は毛玉と食べこぼしだらけ

全身から古い油のような臭いがします

男性の態度はすこぶる悪いですが、女性は腰が低く感じのいい人です

ものすごく猫背で、顔も動きもゴリラに似ています

男性もぬぼーっとした感じで、決してイケメンではありません

来店した段階で男性は常にダルそうです

女性は煙草を吸わないのですが、いつも喫煙席に入ります

モックモクの副流煙のなか、モソモソ喋る口角が下がった男の飲み物に砂糖を入れてあげたり、食べこぼしの汚れを拭いてあげたり、灰皿を交換してあげたりしています

男性を席に残し、女性はちょくちょく外出するのですが、大量の漫画本やカードゲーム、アニメキャラのフィギュアなどを箱買いして戻ってきます

礼を言うでもなく、つまらなそうにカードを開封し漫画を読み始める男性を愛しそうに見つめながら

「どう? いいの出た??」

「気に入った?」

「続き見たい? 買ってこようか??」

などと甲斐甲斐しく世話をやいています

男性はたまに何かの勉強をしているのですが、夜になると

「じゃあ私は仕事行ってくるからね

先に帰ってご飯食べずに待っててね」

と、女性が先に店を出るのです

スタッフの間では、女性が看護師か工場勤務の人なのではという推測です

男性は女性が心底鬱陶しそうで

色んな愛の形があるなあ……

と、仕事中の楽しみの1つでもあったのですが、先日、男性がいつもの女性ではない綺麗な人を連れて来店しました

颯爽とした足取りで爽やかに

「あ、こんにちは~!」

と、挨拶をされます

予測出来なかったので、内心ビビりながら挨拶を返します

まるで別人のようです

いつもは椅子に深く腰掛け、目の前の女性に目もくれずスマホをいじっているのですが、食いつき気味に前に乗り出し、綺麗な女性の話に相槌を打っています

蟹を食べた後のような最高の笑顔です

たまたま近くを通りかかると呼び止められます

「申し訳ありません!

お水を2つ頂けますか!?」

アナウンサーばりの滑舌にまたしてもビビりながら 席まで運ぼうとすると

「ありがとうございます!!

お忙しいでしょうから受け取りに来ました!!」

私からグラスを奪っていく手はしっとりとして、情熱に燃えています

連れの綺麗な女性の

「お煙草大丈夫ですか?」

の問いに

「女性の前では吸いませんよ!

失礼じゃないですか!!」

と、最高の笑顔で答えます

いつもの彼女は、彼の中で女性ではないようです

1時間ほど滞在したあと帰って行きました

支払いはもちろん男性です

ここ半年ほど毎日見かけていましたが、男性の財布を始めて見ました

マジックテープではなく、黒皮の長財布でした

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パエリアを作りました

撮って気付いたのですが、台所周りが汚いですね

ふた口コンロのある部屋に住みたいです

殻つきのアサリの処理が面倒だったので、冷凍アサリをぶちこみました

パプリカは以前購入し、割った際に眠り姫のように芋虫が鎮座していたので、トラウマとなり触れなくなりました

玉座は窓から投げました

その後もカップルは毎日2人で来店します

相変わらず喫煙席に座り、支払いは女性です

綺麗な女性同伴事件で感じたのですが、やはり男性は目当ての女性の前では見栄を張る生き物です

人間誰しも、好きな人や落としたい人は大事にします

嫌われたくないからです

いつもの女性も勘付いてはいると思います

あれだけ蔑ろにされても、あの男性が好きなのでしょう

人のことだと冷静に判断出来ますが、自分のことになるとわからなくなります

誰がどう考えても脈はなく、悲しい未来しか見えません

都合のいい解釈をして目を背けるのではなく、自分を大切にしてくれる人の中からパートナーを選ぶのがマトモな判断です

大切にしてくれる人がいない場合はどうしたらいいのでしょう……

「そんな男はやめたほうがいい」

と言いたくなる気持ちを抑えて、今日もカップルの接客をしますが、本人が納得していれば問題はないので大きなお世話ですね

世の中は厳しいです

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