生まれも育ちも貧乏なので、お金に体する執着心がすごいです
１週間ほど前に督促状が届きました
毎月の家賃を大家さんの口座に振り込んでいるのですが、高齢で管理が難しくなってきたので、不動産屋に管理を任せるとの手紙と新しい口座番号が送られてきたのが2ヶ月前
内容は先月の家賃の振り込みを催促するものだったのですが、確かに払った記憶があります
振り込みの控えは捨ててしまいました
給料日の後にATMから40,000円引き出した記録が通帳に残っていたので、不動産屋に電話をかけてみることにします
今年の2月に眼鏡を新調して、残高が減っているのを家賃を払ったと思い込み、督促状が来たことがある鳥頭なので、やや控えめに
「払った気がするんですけども……」
と、抗議してみますが
「いえ、振り込まれてませんね」
の一点張り
家賃は33,000円です
「まあいいか」
と二重に払える金額ではありません
何度か電話口で粘りますが、勝てる気がしなかったので
「……払った気がするんですけど払いますね」
ささやかな抵抗をして電話を切りました
モヤモヤします
とてもモヤモヤします
自分を宥めようと昼寝をしてみましたが、確かに家賃を振り込んでいる夢を見ました
よほど払いたくないようです
納得がいかなかったので、怒られるの覚悟で数日放置
携帯には知らない番号から、あらゆる時間帯に着信が残っています
完全に債務者です
根がビビりなので圧力に耐えきれず、ついに家賃を振り込んでしまいました
面倒なので今月分も一緒に振り込みます
しめて66,000円プラス振り込み手数料648円……
貧乏なので半泣きです
2日ほど落ち込んでいたところ、またしても不動産屋から電話がかかってきました
「あの、家賃を振り込んで頂きたいんですが」
心なしか高圧的です
今回は控えを保管しておいたので、自信を持って対抗できます
33,000円を奪われた憎しみから全力で抗議します
お金が絡むと人は修羅になれるのです
「すみません……へへ」
が枕詞の私のいつになく強気な態度に
「……一度確認して折り返しますね」
との返答がありました
お腹が痛くなってきたのでトイレにこもります
悲しくなるくらい気が弱いです
電話がかかってきたので、便器に座ったまま前屈みで毅然と応対します
「やさぐれさん……振り込むときは都度入力してますか？
それとも振り込みカード使ってます？」
「振り込みカードですねっ！」
ナメられてはいけません
お尻丸出しのまま毅然と答えます
「そうですか……今お手元にありますか？」
あるわけありません
この状況でお手元にあったらミステリーです
今すぐ確認してくれというので、8割は拭き取れていましたが、残り2割が悪さをするかもしれないのでトイレットペーパーを丸めて即席のオムツを作りパンツに装着
ひとり暮らしの強みでしょうか
電話口で聞こえてしまうので出したものも流さずに振り込みカードを探します
「ご依頼人の欄どうなってます？」
「何も書かれてないですねっ！
白紙ですねっ！！」
オムツを装着した37歳、毅然と答えます
「あ……そこやさぐれさんのお名前入れて頂かないと、どこから振り込まれたお金なのかわからないんですよ」
………………
迂闊でした
新しい口座番号で振り込みカードを作った際、EXILE風の男性が後ろに並んだので、出来る女感を出して無駄に早打ちしたのが仇となりました
不動産屋の声に哀れみが感じ取れます
ちなみにMATSUが好きです
「1ヶ月分余分に振り込んで頂いているので来月分は大丈夫です
申し訳ありませんでした」
どう考えてもこちらが申し訳ないです
謝り倒したあと電話を切ります
脇汗がビッチャビチャでした
BOOK・OFFで買ってきました
年収100万円くらいで何とかやっていきたい願望があります
事故物件に住み、雨水でシャワーをする強さが欲しいです
「世の中めんどくさい人だらけだ……」
と嫌気が差して買ってきた本でしたが
・失礼なことを平気で言っちゃう人
・時分は特別だと勘違いしているおめでたい人
・早口で言いたいことをまくし立てる人
・勘違い、物忘れがひどくて何も任せられない人
・口を開けば不平不満ばかり言う人
・いつも「どうせ」で始まるいじけ癖が抜けない人
などなど……
8割が自分のことでした
穴掘って埋まりたいです
今月早めに払っただけなのですが
「来月の家賃を払わなくていい」
という事実に浮かれています
33,684円の余裕が出来た錯覚でウハウハです
無駄遣いしないように倹約を心がけます
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