常に最悪の事態を想定します
そのほうが悪いことが起きたときのダメージを最小限に抑えられるからです
このくらいで済んでよかった！
ラッキー！！
と、得した気分になれるのでオススメです
前回の続きです
↓
https://yasagureonna.hatenablog.com/entry/2019/02/20/220006
あれは６年前のことでした
仕事仲間に紹介されたSさんという男性に一目惚れした私は、さっそくご飯に行って連絡先を交換します
ウッキウキで、下心から腹筋を鍛えていたときのことです
Sさんからメールが届きました
LINEアプリが出始めの時期です
「あのね
友達が女の子紹介してほしいっていうんだけど誰かいない？」
大ダメージです
常に最悪の事態を想定する私はこう捉えました
「お前じゃ嫌だから他の可愛い子連れてこい」
これまで色んな人達に
「人の言動を勝手に悪意だと決めつけるな」
と散々怒られているので、今は割と改善されていると思います
悪意の深読みでダメージを負いながらも、謎の使命感にかられた私は女の子探しに勤しみます
善意とかではなく、褒めてほしかったからです
ブス過ぎると私の性格の悪さがバレてしまう
かといって可愛すぎるとSさんが取られる可能性がある
私のものではないのですが、そこはストーカーの戯言だと思ってスルーしてください
なかなか適任がおらず、報告のメールのやりとりに浮かれながらも被害妄想は加速します
見た目は怖いですが穏やかな雰囲気と物言いのSさんに対し、調子にのった私は無礼なメールを連発
なぜ私ではダメなのか
他の子を紹介してというのは失礼だ
ひどい！！
などと気持ち悪い妄想を繰り広げる私に
「俺じゃなくて、俺の友達に紹介してほしかっただけなんだけど……」
と、最初は優しかったSさんですが物事には限度というものがあります
段々と塩対応になるSさんに、焦った私は世にも気持ち悪いメールを送信しました
なんで怒るの！？
私がブスだから？？
思い出すと地面に穴掘って埋まりたくなるレベルです
完全にイカれています
イカれブスです
「なんか怖いから
女の子とかももういいや」
…………
やらかした！
パニックになった私は電話帳を開き、電話をかけ始めます
１回……
２回…………
３回……………………
虚しく鳴り響くコール音
出てくれるわけがありません
キチガイからの電話です
３０回ほど鳴らしたときでしょうか
「…………はい」
当たり前ですが、不機嫌そうな声に私はまたもパニックです
言葉が思い付きません
かけて何を話したかったのかもわかりません
昔からの悪い癖です
考える前に体が動きます
終始無言の私に痺れを切らしたのか、電話を切られました
完全にホラーです
４７回……
４８回…………
４９回……………………
単調なコール音がオペレーターに変わります
「お客様のご都合により、お繋ぎできません」
途中で着信拒否をされたようです
冷静になってから履歴を確認すると、６８回の着信を残していました
私の暴走は止まりません
Sさんはお店を経営しています
あろうことか私は、お店に電話をかけ始めました
１回……
２回…………
３回………………
３２回目辺りでSさんからメールが届きました
「なに？
怖いからやめて」
あくまで冷静な対応に、やっと我に返った私は死にたくなる程の自己嫌悪に陥り、携帯をぶん投げて眠りにつきました
現実逃避です
塩です
パッケージが可愛くて買ったのですが、美味しかったので繰り返し購入しています
……頭を丸めて反省しようか
……お金を包もうか
……いっそ死のうか
などとグルグルグルグル考えます
なぜ私はいつもこうなのか……
なぜ自分のことしか考えられないのか……
そして閃きました！
【暇なんだ】と
人間は元々ネガティブキャンペーンをする生き物らしく、退屈であればあるほど思考を巡らせて遊ぶ傾向があるそうです
まず車を買いました
２３歳で免許をとってからずっとペーパードライバーだったからです
入店して１０分で車を選んだので、店員さんに
「ちゃんと考えたほうが……」
と心配されましたが、直感の買い物で後悔した試しがないので大丈夫だという変な自信がありました
次にフリーターから社員になりました
責任を負いたくない
働きたくない
でもお金はほしい
というクソみたいな思考は今も変わっていません
仕事が出来ないので薄給ですが、金銭的にも精神的にも余裕が出来たので良かったと思っています
人間性も２ミリくらい成長しました
３ヶ月が経過したころ、恐る恐るメールを送ってみます
暇だから頭おかしくなると気付いて改善したこと
またお店に行ってもいいかというお伺いです
送信後、緊張でお腹が痛くなり、その頃は実家に住んでいたので、トイレに立て籠っていると返事が届きました
「そうなんだ(^_^)
いいよ」
あまりの嬉しさにトイレで奇声を発したので、２世帯の１階に住んでいた、今は亡きじいちゃんが様子を見に階段を上がってきたほどです
あれからずっとSさんみたいになりたいと思っていますが、人間としてのレベルの差が縮まる気配もありません
私の変化といえば２年前にひとり暮らしを始めたことくらいです
職場はブラックですがいいこともありました
毎日へとへとで落ち込む元気もなく、のび太君なみの早さで眠れます
たぶん気絶してるんだと思います
時間がもの凄いスピードで過ぎていきます
そろそろ新しい変化を取り入れて、真っ先にSさんに報告したいです
このブログを見てくれているかどうかわかりませんが、その節は通報しないでくれてありがとうございました
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